歌うVTuber「花譜」をモデルにしたCeVIO AI音源「可不」のお値段が発表されました。
音源単体(DL)が9800円で、エディタ付き(DL)が1万9800円。
パケ版はエディタ付き、コンピCD付きで1万9800円。
可不公式サイト
可不公式サイト、花譜界隈てきには特に問題ないかと思われるが、CeVIO民的にはツッコミどころが多くて楽しい感じになっている。

「最新のHMM歌声合成方式により、人間の発生をシミュレート」
厳密にどんな技術を使っているかははっきりしてないが、CeVIO AIはDNNとかをベースにしたソフトのはず。HMMとDNNの違いとかはおいといて大丈夫。
HMMって、今までのCeVIOで2013年から使われてきた技術よね。
なのでTwitterでは「可不だけ実はCeVIO AIじゃない説」が囁かれている。
多分DNNです。
ちなみに、この文章はCeVIO(無印)の製品説明文をそのまま引いてきたものですね。
GUIの画像がCeVIO AIじゃない
操作説明のところにあるGUI、これCeVIO AIじゃなくてCeVIO(無印)なのだ。「可不だけ実はCeVIO AIじゃない説」が強固になってしまう(おそらく開発中の画面)。
CeVIO AIはHMMじゃない……よね?
可不公式Webサイトの「最新のHMM歌声合成方式により」という文言が、歌声合成界隈(≒歌声合成ソフト界隈)で徐々に広がってますね。
CeVIO AIがどんな技術をベースにした歌声合成ソフトなのか、私も厳密なことは知らないが、取りあえず公式の記述を見てみよう。
CeVIO AI 結月ゆかり 麗の説明
テクノスピーチさんサイトにある麗さんの説明文には、「深層学習等のAI技術を使い」と書いてある。

「深層学習等」って書くということは、深層学習が中心になっているんだろう。
HMMを深層学習って言う人は絶対にいないので、HMMはCeVIO AIの中心ではないはず。
CNNが云々という論文
CeVIO AIのエンジンを作っているテクノスピーチさんは最近、CNNを使ってどうのこうのという論文を出している。「CeVIO AIに使った」みたいな言及が直接あるわけじゃないけども(使ってるだろうけども)。
「最新のHMM」
基本的にはこの6文字の時点で誤植のたぐいだなって気付きたい。HMMは最新じゃないのでダウト。それだけ。
2009年にSinsy、2013年にCeVIO(無印)がHMM歌声合成ソフトとして出ている中で、2021年にHMMを「最新」というのは無理がある。