今、CeVIO AI音源「ROSA」を作るクラウドファンディングが進行しています。目標額が700万円でCF終了は6月30日。6月12日現在の進捗は27%です。
このCF、注目ポイントはいくつかあるんですが、その中に「支援プランの価格設定が極端で支援しにくいのでは?」という話も出ていました。
今回は音声合成ソフトのCFにおける支援プランの価格設定についてみてみましょう。
ROSAのクラウドファンディング
ROSAのCFには支援プランが6個あります。価格と内容は以下の通り。
要するに2000円とか1万円の支援プランがあれば支援しやすくなって達成の見通しが立つんじゃないの? って話らしい。
過去のクラウドファンディング
では過去のCFにおける支援プラン構成を見てみましょう。
東北ずん子NEUTRINO化:達成率181%
500-5000-2.5万-3.7-6-10-13.5
京町セイカSynthV化:達成率234%
1万-3.5-5.5-7-10-50
ついなちゃんSynthV化:達成率300%
500-5000-1万-3-6-10-20-60-100
東北イタコ歌唱DB化:達成率261%
500-5000-6000-1.8万-2.5-4-6-10
小春六花ボイロ化:達成率457%
500-5000-2.5万-3-6-20
足立レイレプリボイス化:達成率129%
500-5000-1万-1.5-3-10-15-50
所見
そんなに関係なさそう。2000円や1万円のプランがあると“嬉しい”のは確かだが「ないから進捗が怪しい」という理屈は立てにくそうな予感。
低価格プランは500-5000構成が基本っぽい。例がないので2000円プランがあれば支援が増えるかは不明。「ないから増えない/あれば増える」は同義じゃないので注意。
5桁以上は1-1.8-2.5-3.5くらいなので、3万円はチョイ高。バリ高ではない。
1~3万円で刻んでいる足立レイの場合、支援者数は1万円が18人、1.5万円が9人、3万円が123人だった。
CFには実にいろんな要素が絡む。キャラや中の人の知名度、CFの広報、採用するプラットフォームなどだね。足立レイで3万円が人気なのは製品がもらえるのが3万円からだからだと思う。
知名度でいえば東北家をはじめボイロとしてすでに使われているキャラたちはちょっと高めの価格設定でも行けるだろう。足立レイは既出だけどニコニコ技術部なのでボイロ界隈ほどの規模はない。外れ値は小春六花。初出キャラだけど達成率は近年最高。
広報もうまいことやらないといけない。うまい広報がどんなんかは知らないがCFの存在を知られていないのに支援が集まるわけはない。
音声合成ソフトとして採用するプラットフォームも重要。最近はNEUTRINO、SynthV、CeVIO AI、エーアイ系あたりが採用されるわけだが、この辺でいうとエーアイ系のVOICEROIDが最強。小春六花はVOICEROIDだからこそ初出キャラでも高い達成率になったと思うし、VOICEROIDじゃなくなったからこそ怒られたんだと思う。