この前、歌うVTuber「花譜」をモデルにした歌声合成ソフト「可不」が発表されました。AI歌声合成ソフト「CeVIO AI」の音源なので、楽譜を入力するだけでAIがある程度花譜っぽい歌声を再現して合成してくれます。
花譜運営元は可不を「花譜の同位体」としてプロモーションしており、先日は「本人っぽい声」「本人を幼女化させたみたいな声」「ケロケロさせた声」の3バージョンの音声を提示して「どれがいいと思う?」とアンケートを始めました。
花譜ちゃんの「音楽的同位体」である可不ちゃんの歌声を、皆様と花譜ちゃん本人と一緒に決めていくアンケート実施!
沢山の人にこのアンケートに参加して頂きたいです!
是非御応募よろしくお願いします!(可不運営スタッフ)https://t.co/PVOMXIVgg3#花譜 #可不 #KAFU #CeVIO #KAMITSUBAKI_STUDIO— 音楽的同位体「可不(KAFU)」 (@kaf_you) October 15, 2020
これに対し、Twitterでは可不への反応がそれはもうかなりの量で流れております。
今回、16日昼から21時ごろの反応(約900件)をまとめてカテゴライズしてみました。この記事ではネガティブな意見を紹介します。
※私はAIシンガーを使う側の人間です(ユーザー歴9カ月)
「花譜の居場所/役割が奪われる」系
AIによる歌声Aがそこそこ花譜に似ていたことから、花譜の活動や存在を脅かす可能性があるとの懸念が挙がっています。
意見の種類は少ないが数は多い。現状でも似すぎているという声もあるが、「将来的に完全に一緒になったら、本人を超えたら」という未来目線の恐怖感も結構ありました。
個人的には、本人を超えると当然本人から遠ざかるので、結果似てない声になると思いますけどね。AIシンガーって人間に近いせいで肺活量の制限が付いてしまうことがあって、いちいち息継ぎさせないといけないのがめんどい。人間を超えるには息継ぎさせないのが手っ取り早くて、結果人間から遠ざかったりしますね。歌い方についても本人より上手くしたら当然本人じゃなくなるし。
可不がどれくらい花譜に近付くかが重要かと思います(追い越したら別物なので割とどうでもいい)。
これらの懸念への反対意見はポジティブ編にまとめているので、そちらをご覧ください。

可不と花譜が勘違いされそう系
これはありそうすぎる。絶対コメント欄に「他の歌い手、歌声合成キャラの名前をコメントするのはお控えください」って書かれるやつ。
花譜動画のコメントに「可不から来た」とかおこちゃまが書き込んでみ? けんかになるだろうな~~。
燃え過ぎると創作しにくい系
これもたまにある。歌声合成ソフトの運営会社がVOCALOIDをDisりまくって炎上したときは、その会社の歌声合成ソフトの利用を一端中止することがある(経験値)。私は何も悪くないのに動画コメントが荒れるの嫌だし。
「花譜が心配」系
運営元は「ちゃんと協議したよ」といっているのでひとまず安心として、これは本人に聞いてみないと分からない。
ちなみに、デジタルタトゥーは「何かやらかした記録がネット上から消えない」って話なので、今の歌声がやらかしじゃないなら「資源」になると考えられる(声優事務所は声優の声を保存する手段を資源の保存と表現することがある)。
「可不は無理」系
無理なのはしょうがないよね。
変な作品が作られそう系
これは絶対ある。初音ミクも昔は下ネタ的な曲をかなり歌わせられていたが、AI系(準AI含め)歌声合成ソフトはこの驚異に特にさらされやすい傾向がある。
AI系歌声合成ソフトの特徴は「手軽に人間っぽい音が作れる」ところにある。過去のソフトも検索してみると、上位にはネタ動画、下ネタ動画、全然関係ない音MADなんかがそこそこヒットする。ソフト自体の知名度がない場合も多いので、真面目な動画より付加価値のある動画が伸びやすいのかもしれない。
過去には歌声合成ソフト運営の申請によってあまりにもひどい動画が削除されたこともあるくらい。
ただ、ひどい動画は無料ソフトを使ったものばかりなので、可不がそこそこの値段で出るなら、めちゃくちゃな量の変な曲が出ることはない気がしている。