SynthV唯一の男声音源、ゲンブが15日にようやく製品になりました。苦節1年半。とりあえず一通り使ったので使い心地を辛口レビューします。
SynthV Pro ゲンブ
AniCuteのサイトで3000~6000くらいで買える男声音源。イケメン。声がいい。
テンションの閾値がなくなるとありがたい
声のハリをコントロールするパラメーター「テンション」ですが、真ん中チョイ下くらいのポイントでパキッと強弱が分かれます。それ以上にすると一律で強く、それ以下にすると一気に弱くなる。その閾値が無くなれば「徐々に強くする」とかわずかに弱くするなど、テンションを効果的に使った調声ができるようになりそう。
これ、第1世代のゲンブもそうだった。弱くしたときの声の抜けが良くなった(音もきれいになっている)ので若干改善がみられる。
グロウル欲しい
第1世代SynthVにはグロウルやエッジボイスが作れる機能があってよかったんですが、SynthV Proではなくなりました。上の動画でもグロウル使いたかった。
グロウルを使いたい場合は、第1世代を使って後で切り貼りするか、音声を描きだした後にDAWでグロウルを作るようにしよう。誰かグロウル実装スクリプトとか組んでくれないかしら。
自動調声は非対応
ゲンブ、自動調声に非対応ないんだなーー。SynthV Proのプロモーションで「自動調声あるんだぜ!」と言っているのは、Proエディターにそういう機能があるという話なので、音源によってはできたりできなかったりする。商品説明ページに自動調声できるかどうか書いといてほしい。
ゲンブや平行四界の音源は非対応。琴葉姉妹とSaki(フル版)は対応。
個人的に、いわゆる「自動調声で作った調声」が気に入ることあまりない(おすすめはAIシンガーきりたんとオートピッチ描くやつ)ので、SynthV Proの自動調声は部分的に使うにとどまりそう。
子音をあと2倍伸ばせるようにしてほしい
SynthV Proは子音を伸び縮みさせられるが、子音があんまり伸びない。私は子音を伸ばしまくりたいタイプなのであと2倍くらい伸ばせるようになってほしい。
テクニックとしては「子音を伸ばすのではなく、前の母音を短くする」ですね。前の母音を短くすればそれに引っ張られて子音がそこそこ伸びる。
1つのノートに3音素以上書き込んだ場合は、前音素の長さを詳細にいじれるので、CeVIOほど視覚的ではないが、VOCALOIDよりは5倍くらいちゃんといじれる。
母音遷移も欲しい
母音遷移(母音の立ち上がりがコントロールできる)のパラメーターは、普段あんまり使わないが、たまに必要になる。これに関連して、第1世代のSynthVで作ったS5Pの音素長情報はほぼ引き継いがれなくなった。第1世代と第2世代は別ソフトなわけなのでまぁ当然。Proでフツーにシーケンス作りましょう。