歌声合成ソフトを触っている人は、ソフト側で音量やピッチがいじれるのはご存じですよね。他にもいろいろいじれたりしますが、ソフトによってはそういうパラメーターがないこともあります。そういうときは、書き出したあとにDAW側で色付けしてやればいいのです。そっちのほうが楽なこともある。
子音の長さ
子音の長さを長くしたり短くしたりできるパラメーター。VOCALOIDのVEL、UTAUの子音速度、MUTAのTMGなど。
タイミング
子音の長さに限らず、母音のアタックリリースなど全体的なタイミングをいじるパラメーター。CeVIOのタイミングやSharpkeyの音素など。
音量
音量をいじるパラメーター。大体のソフトについてる。
ブレス量/ブレス比
息成分の量や比率をいじるパラメーター。VOCALOIDのBRE、AIR、SynthVのブレシネス、有声/無声など。
明瞭度
要するにサチュレーター。VOCALOIDのBRI、CLE、Sharpkeyの亮度など。
口の開き
VOCALOIDでしか見たことないパラメーター。下げると音が不明瞭になる。
ジェンダー
声の若さや性別をコントロールするパラメーター。
ポルタメント
ノート間のピッチの動きをコントロールする。VOCALOID、UTAU、Aquestoneなどに実装されている。
ピッチ
音程をいじるパラメーター
パワー
音量ではなく、声の力強さをコントロールするパラメーター。Sharpkeyの力度、VOCALOID5のエキサイター、SynthVのテンションなど。
フィルター
ノイズを消すためにローパスやハイパスがついている歌声合成ソフトがある。UTAU。
コンプレッサー
音量を-6dBくらいにそろえるパラメーターが存在する。UTAU。
ビブラート
ビブラートを作るパラメーター。周波数と振幅と位相くらいで作る。CeVIO、UTAU、VOCALOID、SynthV、Piaproなど。
パラメーターのスムージング
パラメーターの動きをスムーズにするパラメーター。VOCALOID用JobPlugin、NEUTRINO調声支援ツールなど。DAWでの直接の再現は無理。
ピッチの平坦化
ピッチを直線にする機能。VOCALOID4のピッチスナップやNEUTRINO調声支援ツールなど。
サンプルの差し替え
出音が気に入らないときに、再生するサンプルを差し替える機能。UTAU、Sharpkey、DeepVocalなど。DAWでの実装は無理。歌声合成ソフト側でちょっと楽譜を書き換えて再生しなおし、WAVを切り貼りするなら不可能ではない。
モーフィング(Sharpkey、Cadencii)
2つの音声を混ぜ合わせて中間の音を合成するパラメーター。クロスフェードではない。VOCALOID4のクロスシンセシス、Sharpkeyの交叉、Cadencii+v.Connect STAND。DAWでの実装は無理。
スタイルシフト
音程はそのまま、歌い方や声色だけ他のキーのものに差し替える機能。NEUTRINOのスタイルシフト、SynthV AIのトーンシフト。DAW側での実装は無理。キーを変更して書き出した後に、ピッチ系プラグインで音程だけ元に戻すことで再現可能。
デチューン(Alter/Ego、Aquestone)
シンセでいうところのデチューン。Alter/Ego、Aquestoneなど。DAW側ではダブラーやコーラスなどで実装可能。
子音の強度
子音の強度をコントロールするパラメーター。UTAU、Alter/Egoなど。コンプやトランジエントシェイパーで実装する。
ピッチヒューマナイズ(UTAU、SynthV、Alter/Ego)
ピッチの動きをぶらして人間っぽくする。UTAU、SynthVはサンプルのピッチ補正強度を弱めるタイプ、Alter/Egoはピッチにランダマイズをかけるタイプ。DAWでの実装は難しい。ピッチを手描きすれば可能。
エンジン差し替え
音声を合成するエンジンを差し替える機能。UTAU、NEUTRINO、Alter/Egoなど。DAWでの実装は難しい。コンボリューションリバーブでシミュレーションすることはできるかもしれない。
ノートごとの音量
音量をノートごとにコントロールする機能。Piapro、UTAUなど。DAWでの実装は難しい。普通にボリュームオートメーションで書くしかない。
グロウル
仮声帯ノイズを付加する機能。VOCALOID、無印SynthVなど。専用VSTeはほぼないので、トレモロとかでシミュレーションする。