2016年秋に開催された歌声合成ソフト総合イベント「VOCACON」。その中に「ボカロ未来予想」という企画があって、「XX年後に実現してそうなこと」をいろんな人が予想したんです。
今回はその中でも「2020年ごろに実現しそうなこと」として挙げられた予想が、今どれくらい当たってるのか見てみます。
ミクと入籍する人が現れる
現れた。
ミクさんに耳かきしてもらう
多分まだ。
カラオケでゆかりさんがハモってくれる
自動ハモリはエフェクターがあるし、自分の声を結月ゆかりの声にほぼリアルタイムで変換するシステムはすでにあるので、やりようによってはできそう。
美空ひばりの声を使ったボカロが2019年に発表される
預言者か? 美空ひばりの声を使ったボカロ(正確にはVOOCALOID:AI)が2019年に発表されました。

子育てロボにVOCALOID標準搭載
されてない。というかVOCALOIDエンジンを積んだハードウェアというのがもうしばらく出てない気がする。
更新1
→仕事に疲れたOLを癒すロボにVOCALOID搭載
小学生のなりたい職業No1にVOCALOID
なってない。ボカロPも多分入ってない。近いものではYouTuber。
人類減少&ボカロ歴開始
SF始まってない。
ミクがオリンピック開会/閉会式で独唱
オリンピックが延期になるとは思わなかったよね。
歌声と楽器の境目が無くなる
もともとあんまりなかった気はする。
対話型インターフェースのボカロが普及
してない。が、似たようなことを考えている研究者はいる。
VOCALOID布施明発表
してない。筆跡的にたぶん美空ひばり預言者の予想だからちょっと怖い。(ざなくさんっぽい)
初音ミク音大開校
してないが、VOCALOIDや歌声合成ソフトを使った授業をする学校は結構増えた。四国大学短期大学部音楽科には「ボーカロイド系」という文類がある。
ミクさんは今日もカワイイ
これを書いた人は今も「ミクさんは今日もカワイイ」と言っているだろうか。答えはそれ次第。
コンタクト型デバイスの登場で3Dライブ
アメリカのMojo VisionがARコンタクトを2020年1月に発表した。商品化は未定。
脳内で流れたフレーズをそのままボカロが歌う
できてないが、脳波を測定して今の気分にあった音楽を自動生成する技術ならクリムゾンテクノロジーが開発している。

ビブラートやコブシなどの歌唱表現がボタン一つでできる
VOCALOID5のAttack&Releaseエフェクト。
ボカロPの調声を機械学習
してない。ほしい。
亡くなった親しい人の声を残す事業
そういうサービスはないが、そういう技術を手掛ける団体はある。最近だとハクション大魔王がAI音声合成システムになった。
更新2
→亡くなった人ではないが、普通に話し声合成ソフトになれるサービスはコエステが始めた
VOCALOIDが実体化
してない。
デ○ゴスティーニ週刊ボカロ
ない。
ボカロPの世代交代
してる。もちろん残ってる人はいるけど、新規参入してきた人たちの存在感がかなり上昇している。
ゆかりさんとIAちゃんの子どものボカロが発売される
ゆかいあ勢は今日も元気。紲星あかりは一瞬ゆかいあの子ども説あった。
声色を特徴付けるパラメーターが整理されて、少しのサンプルデータからライブラリを作成できる
こんな感じのことをしているのはSynthesizer V。
ボカロオンリーがVR空間で
オンリーイベントはVR化してないと思うけど、バーチャルマーケット(VRコミケ的な)はもうある。
ボカロ関連で行くと、ボカロDJイベント@VRChatはもう結構広がってきている。
(追記)あったらしい。
観客やステージに呼応して歌唱表現を変えるボーカロイド
まだない。が、観客の声援を演出にフィードバックさせる技術はあるので、作る人がいればできそう。
今の有名Pが少なくなり、ミリオンを取るのが難しくなっている
ボカロPはまぁ適度に残ったり減ったりしつつある。ミリオンとるのはたぶんむずい。逆にダブルミリオン以上は出やすくなってるのかも(測ってないでテキトーに言ってる)。
VOCALOIDが安くなる
高くなったね。
365日24時間生ライブ
日本ではないが中国ではある。AIで作ったインスト曲を24時間配信し続けるYouTubeチャンネルとかもある。
宗教が発生
ゆかいあ
初音ミク主演のハリウッド映画
ない。
初音ミクの知育玩具
知育玩具は見つからなかった。子ども向けのただのおもちゃならある。シンカリオンおもちゃを含むかどうか。
音声合成研究用のオープンなデータセットの集積所ができる
できつつある。機械学習向け歌唱データベース登録サイトみたいなのができた。今どうなってるかは知らない。
ニコニコ動画/Youtubeにとってかわる、新たなサイト
ない。少なくともこの規模のはない。
初音ミクに扮したおじさんが歌って踊るライブ
VR空間で初音ミクの格好をしたおじさんが踊り狂ってることはある。
Ageパラメータが追加され、一つのDBで幼児声から老人声まで対応
Gender以上のものは特に増えてない。
VOCALOIDがプロ向けとエントリー向けに分かれる
プロ向け一本で行くっぽい。
曲のボーカルを自動で入れ替えられる
られない。
ぼかりすが無償化され、リアル志向がカオスに
ぼかりすが消えた。
他合成音声との企業的競争が始まるが、人気が出ないものから淘汰される
2020年はヤマハ以外の歌声合成ソフトのリリースが重なっている。淘汰はされてないが、近い未来そうなる可能性は十分にある。
VOCALOIDでもCeVIOでもない別の音声合成技術がGAFAあたりから出てきてあっさり世界を席巻
世界は席巻してないが、中国マイクロソフトがAI歌声合成ソフトをリリースした。GAFAじゃないけど。

歌手と事務所の契約に「死後の歌声の扱い」が明記される
まだたぶんされてないが、AI美空ひばりの登場でその辺の議論は結構なされた。
歌手の中に、自分で歌うのではなく、自分の声を歌声合成の音源にして、そちらで歌わせる人が出てくる
一般人の中に、自分でしゃべるのではなく、自分の声をコエステーション音源にして、そちらでしゃべらせる人は出てきた。

ボカロ曲が販売ランキングの上位に入るようになる
ボカロ曲は上位に入らないが、ボカロPの作った曲はYouTubeで1億回以上再生されたり、若者の間でバカ受けしたり、紅白歌合戦で歌われたり、オリンピック応援ソングになったりしている。